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弁護士コラム

加藤弁護士 一日日記【ウクライナとガザ そして能登半島】

弁護士1日日記 令和6年6月度

【ウクライナとガザそして能登半島】

昨年10月8日から始まったイスラエルのガザ地区侵攻は約8か月となり、ガザ保健省の発表ではイスラエルの攻撃のため、ガザの死者は「36$#44;284名」となった。
国土の破壊は見る影もないほどとなっている。ガザ地区を実行支配するハマスの反撃は限定的なものとなっており、バイデン大統領の提案による停戦に向けた動きもみられる。
一方、ロシアのウクライナ侵攻は1昨年の2月から2年と4か月を経ようとしている。ウクライナ国内の死者等の発表はない。
これまではウクライナはただ防戦するだけでロシア国内への攻撃は武器援助をしている欧米から禁じられてきたが、ここにきてアメリカが部分的(ウクライナ北東部のハルキウ周辺のみ)ではあるがロシア国内への反撃を認める方針を示した。
欧米の態度の変更により、ウクライナ紛争の新しい局面が訪れるかもしれない。しかし、ロシアは核兵器部隊の訓練を始め、これに牽制を加えている。
これ程の犠牲を産んでいる紛争当事国に対し、多くの国が平然と受入れ、日常的交流を続けて、一部国の経済制裁は殆ど効いていない。
資源大国のロシア、アメリカをはじめとする支援国を抱えるイスラエルは窮することなく戦争を継続しているように思われる。
アメリカが未だにイスラエルに武器供与をしている構造が日本人の私には理解できない。
日本では1月1日に発生した能登半島大震災の復興がテーマとなっている。発生から満5か月となったが現地の復旧・復興にはまだ相当の時間が必要と思われる。
仮設住宅が4$#44;443戸完成し、3$#44;322世帯が入居したとの報道があった。東日本大震災の際辿った復興とは違った形の復興になると思われる。生業を取り戻す道筋が困難なものとなることが想定される。
この震災による死者が260人に昇っていると報道されている。ガザの死者数の膨大さに胸が痛む。
残念ながら自然災害は無くならない。備えを怠らないことが大切だが戦争は人間が起こすことであり、防ぐことができる。

令和6年(2024年)6月1日
                        弁護士 加 藤 謙 一

(2024-06-03)